沖ノ鳥島は岩ではない

今回は『沖ノ鳥島』に関して

最近の報道からあれこれ考えてみます。

(これは知るべきと思い復活)

(2016年7月15日の再掲)


沖ノ鳥島 国連海洋法条約


はじめに、中国が7月12日に受けた

オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所

(国際仲裁裁判所)の判決結果に不服なことは

十分世間に知られるところでしょう。


ところが、その腹いせなのか、どうか。

そのあたりはよくわかりませんが

従来からナンクセをつけていた!


「沖ノ鳥島が島ではない」

との主張を中国が再び持ち出し

大きな声で騒ぎかねない状況が

生じかけているのです。


もっとも

中国にとって『沖ノ鳥島』は西太平洋へ

第2列島線を越えるためには目障りな存在!

であることは想像に難くないでしょう。


困ったものです。


では、はじめてみます。

話の節
1 『沖ノ鳥島』に関する中国の日本への主張
2 国連海洋法条約の島って何だ!


『沖ノ鳥島』に関する中国の日本への主張

多くの人がご存知のとおり

『沖ノ鳥島』は小笠原諸島の一つの島

また、日本の最南端にあたります。


行政区分的にはココですね。

東京都小笠原村

海上保安庁資料の国連海洋法条約に基づく

領海、排他的経済水域などの区分図を見ると

『沖ノ鳥島』の価値がよくわかります。


沖ノ鳥島 国連海洋法条約

出典:海上保安庁ホームページ
(http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/ryokai/ryokai_setsuzoku.html)

それでは、今現在の中国の主張は何か。

これに触れてみます。


ですが

その前提として

先に承知すべきものを挙げておきましょう。


現在、『九段線』などで

『沖ノ鳥島』は中国、台湾、韓国から攻撃ならぬ口撃の対象となっている

・・のです。

続いて、彼らの攻めの切り口はこちらになります。

『沖ノ鳥島』は島としての要件を具備していない!持っていない!

これを主張しているのです。

そこで、背景は何かと少々あたると

「やっぱり」と思うものに出会います。


卑近なものでは

7月12日のオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所

(国際仲裁裁判所)の判決ですね。


これはフィリピンが、南シナ海での中国の横暴に

業を煮やし申し立てたもの。


簡単に言えば

「南シナ海は中国のものではない!」

と訴えたのです。


この異議は当該海域の島々が

『国連海洋法条約(海洋法に関する国際連合条約)』に基づき領有如何が決まると明確に示してくれ!

との思いを込めたものでしょう。


思いは天に通じた、世界に通じたのか

結果はフィリピンの言い分に軍配が

上がっています。


これで中国の主張する

南シナ海の『九段線』に囲まれた海域は

「中国のものではない」

ということ。


つまり『中国の主権の否定』となったわけです。


ですが、中国は

常駐仲裁裁判所の判決を受け入れる姿勢を持たず


同判決を「紙屑」と言い放つなど

世界のならず者にふさわしい対応を示しているのが

今の姿と言えましょう。


また

安倍首相は7月15日、アジア欧州会議(ASEM)で

李克強首相との会談時、議題に取り上げたようですが

結論として、中国からの歩みよりはなかった様子。


とどのつまり、中国の姿勢

『常駐仲裁裁判所の判決に聞く耳持たぬ!』

いまだあらたまることがないと映る次第。


そこで、話を戻しまして

『沖ノ鳥島』に関する

中国の日本に向けた主張のこと。


今まで表した一連の流れから

結局、中国

常駐仲裁裁判所の判決への不満を表すため

対象をフィリピンのみならず


日本へも、その鉾先を向けはじめたのではないか!

と思うのです。


揺さぶりですね。


幼稚な仕返し、意趣返しのつもりでしょう。

「南シナ海が認められないなら」

「じゃあ、日本の『沖ノ鳥島』もダメだよ!」

ということかもしれません。


ところで

「南シナ海が認められないなら」

とのあてこすりの発露は・・


従前から中国が行っていた

『岩でも島と見ているのだ!』

との趣旨を常設仲裁裁判所が理解しなかったこと。


これに行きつくかと思われます。


そのためか

日本政府も毅然とした姿勢を示す必要がある

と感じたのでしょう。


菅官房長官が14日の記者会見で

『沖ノ鳥島』に触れていることから

何か察すべきものを感じます。

国連海洋法条約上の要件を満たす島だと考えており周辺に排他的経済水域(EEZ)を設定している

このように強調しているのですから。

国連海洋法条約の島って何だ!

では、今度は基本的なことに触れ直してみます。

「島って何でしょう?」

ということ。


もめる争点の一つが『島であること』なら

そこが肝要でしょう。


一般的な辞書などに目を通すと

最大公約数的にはこのようになります。

大陸より小さく四方を水域に囲まれた陸地

確かに「そうだな!」とうなづきます。


続いて、国連海洋法条約の定義を見ると

さらに突っ込んだ表現になっています。

しかも細かくなっています。


こちらが該当する部分です。

第8部 島の制度

第121条

そして、中身はこのとおり。

島に関して・・

1 自然に形成された陸地ということ

2 水に囲まれていること

3 高潮時に地表が水面上にあること

ここまで見る限り

「沖ノ鳥島」を島と認知することに

はばかるものはないでしょう。


ただ

同条の次の内容は中国がロックオンして

ナンクセを付ける!

得て勝手な論理展開の根拠にするには

都合がよいようにも映ります。

人が住生活を行えず経済的な取り組みができない岩には排他的経済水域あるいは大陸棚を許容せず

もし、この部分で常駐仲裁裁判所が

日本側の主張に難色を示すことになると

ちょっとイヤラシイというか

面倒くさいことになるかもしれません。


おそらくは「そうはさせじ」と

菅官房長官は先手を打って

島であることを強調したと思うのですが

どうでしょう。


いささか、腰が引けたような表しをしましたが

それでも、こちらがあります。


そもそも日本が自国の島であると

領有を主張したのは昨日今日のことではないのです。


さらに引き続き、こちらを考えてみます。


なぜ

「『島であること』を強調するのか?」

「強調したいのか?」

あるいは

「ナンクセが及ぶことを危惧するのか?」

・・ですね。

こんな言い回しをしていますが、誤解なきようお願いします。拙は『沖ノ鳥島』を日本の固有領土として考えて、ここにある文言を表しています。言いたいことは、中国が『沖ノ鳥島』を狙う意図を示したいだけなのです。拙流ですけど。

それは国連海洋法条約

『島であることが根拠』

として定まるものがあるのです。

 領海
 接続水域
 排他的経済水域
 大陸棚



同条約を見ると、中国の考えていることが

何気に・・「なるほど」となります。


少なくとも上から三つのものは

中国にとって都合が悪く映っているでしょう。


中国は第ニ列島線まで進出したい!

それはかの国が隠しもしない願望、野望でしょう。


そうなると、これを前提に考えれば

日本はいっそ硫黄島のように

『沖ノ鳥島』にも

海上自衛隊基地あるいは気象観測所などを

設けてはどうでしょう。


それであれば、国益を守る条件として

完璧になるのではないでしょうか。

もちろん、そのための防衛力の整備が

必要なことは言うまでもありません。


ともあれ

今の日本を取り巻く環境を考慮すれば

日本は島を一つと言えども

不当な要求で渡してはならない!

と、意識は強まるばかりか

・・と。


オシマサ、僭越ながら斯く思うのです。

(再見)

追記 2016.8.28

「沖ノ鳥島」とは違いますが

小笠原諸島東方の海域にある『南鳥島』に触れた

記事がありました。(産経、毎日 2016.8.28)


『南鳥島』中心の海域にレアアースの宝庫がある

との見立てが出ていたのです。

たとえば、マンガンノジュールの分布域が

約4万4000平方キロもあるとか。


こういうものを目に入れると

これからも排他的経済水域は無限の可能性がある

と考えられるでしょう。


それゆえ

『沖ノ鳥島』も奪われないようにしなければ

と、さらに思うのです。

(追記オワリ)